気になるニュース162回「元の木阿弥」

【問】

沖縄県宜野湾(ぎのわん)市にあるアメリカ海兵隊普天間(ふてんま)飛行場の移設先として有力な候補となっている沖縄県内の市名を答えなさい。

【答】

名護(なご)市

昨年12月27日、沖縄県知事(県のリーダー)が国に対して名護市辺野古地区の埋め立てを承認しました。
これによってアメリカ軍基地移設問題は大きく前進するかと思われましたが、この1月19日に移設先の名護市長(市のリーダー)に、移設反対派の稲嶺進さんが選ばれました。
「国+県」と「市」の力関係はだれの目にも明らかですが、この問題はまだまだ長引きそうです。
と、ここまでは新聞でもテレビでもおなじみの話題ですね。

少し話がそれますが、みなさんは「城下町」という言葉を聞いたことがありますか? 
かつて城が築かれたことをきっかけに発展した町のことで、広島市がそのよい例です。
東広島市西条地区のように教育機関を中心として発展したのが「学園都市」。
トヨタ自動車がある愛知県豊田市のように、大企業を中心として栄えるのが「企業城下町」。
寺の場合は「門前町」。
そうです、何かをきっかけに仕事がうまれ、仕事に人が集まり、人が集まると交通が発達し、町はつくられていくのです。

さて、移設先の辺野古にはマングローブ・サンゴ・ジュゴンなどが生きる豊かな海が広がっています。
その海がよごれることを心配する人がいる一方で、町の発展を願う人も少なからずいるのです。
それは名護市長選挙の19000対15000という結果からも明らかで、基地をふくめた一大レジャーランドをつくるといった案もあるそうです。
誰もが納得する解決法を出すのはとても難しいことです。
しかし、移設した先で町が発展しふたたび「危険な基地」とよばれる結果になるのは避けてほしいなと願います。
美しい海が失われたことだけが結果として残るのは、とても悲しいですよね。

(横川駅前教室う)