自家製甘酒を使っています。
「飲む点滴」といわれるほど栄養豊富で、風邪の予防や夏バテ防止の栄養剤として古来愛飲されてきたものです。
古いものは古事記に記録が見えるそうです。
うちではシークヮーサーをしぼってお湯割りにしたり、煮物に加えて味付けに使ったりしています。
ご飯と麹で作るわけですが、この麹が奥が深い。
まさに日本の食文化を支える微生物なのです。
まず、麹菌が「国菌」だということを知っていますか。
国鳥はキジ、国蝶はオオムラサキ、というのは有名ですが、国菌はまだなじみがないと思います。
2006年に日本醸造学界大会で認定されたものだからです。
麹菌は、味噌、醤油、みりん、日本酒などの発酵食品の醸造には欠かせない菌の仲間です。
沖縄の泡盛もアワモリコウジカビ(黒麹)によって作られますが、この中からクエン酸を作るはたらきが弱い突然変異株が、白麹として使われ、昨今の焼酎ブームが作られています。
時代も作っているのだ。
先日、たまたまテレビでもやっていたのですが、麹は種麹屋から買う場合がほとんどです。
現在日本に10社前後しかないそうです。
「あたりまえ」と思っているものが、細い糸で支えられていることに魂のふるえる思いがします。
連綿と麹を守り続ける職人さんに敬意を表します。
今日も麹のお世話になります。
(五日市教室A)