【問】
マントルの一部がとけ出して液体状になったもので、火山の噴火の時に上昇(じょうしょう)し、火口からふき出るのは何でしょう。
【答】
マグマ
2013年11月20日、小笠原諸島の西之島付近の海底火山が噴火(ふんか)して新たな島が出現しました。この新しい島は20日午後4時20分ごろ、海上保安庁によって発見されました。12月1日午後に観測した結果、島の面積は発見当初の2.5倍の大きさになっており、その面積は甲子園球場とほぼ同じ約38,500平方メートルだそうです。
海底火山と陸上の火山の違いは何なのでしょうか。海底火山は陸上の火山とはほとんど違いはありませんが、噴火の形態は異なるようです。その原因の一つは、水の中は陸上の数百倍の水圧がかかることです。陸上の火山は、マグマに含まれている水分が水蒸気となって膨張し、ときには爆発(ばくはつ)的な噴火を起こします。しかし、深い海底では水圧が高いため、マグマの中にある水分が水蒸気になれず、爆発的な噴火は起きません。ただし、水深が数十メートルにある場合は、水蒸気となって膨張することができます。それとともに、1000度以上の温度を持つマグマが海水に触れ、周辺の海水も一気に水蒸気となって膨張し、猛烈(もうれつ)な爆発を起こすこともあります。このことをマグマ水蒸気爆発と呼んでいるそうです。
海底火山の活動は、明治時代から最近まで例はいくつもありますが、時期や場所によっては、噴火が起こったことさえ気づかれないこともあるそうです。今回の海底火山の噴火による新島の出現は日本では27年ぶりのことです。この火山はまだ活発な火山活動を継続していますので島がどこまで大きくなるのか今後も注目していきたいと思います。
(皆実教室S)