6月27日、石見銀山遺跡(いわみぎんざんいせき・・・島根県大田市)が、世界遺産へ登録されたニュースは、もう知っていますね。
石見銀山は、17世紀ごろには世界の銀産出量の3分の1を占めるという、日本銀の主産地でした。
しかし、ICOMOS(イコモス…国際記念物遺跡会議)は「普遍(ふへん)的な価値の証明が不十分」として、世界遺産への登録延期を勧告していました。
それが、逆転登録となったものです。
地元の人はさぞ喜んだでしょうね。(世界遺産に登録されると、やはり観光客は増えますので…)
石見銀山遺跡には、16世紀前半から20世紀前半にかけて操業された銀鉱山の開発の様子が残る鉱山と、その周辺の鉱山町や山城跡、銀山から二つの港湾につながる、銀・銀鉱石といったさまざまな物資の輸送路などがふくまれています。
これらを政府は「文化的景観」として、うったえたわけですね。
ところで、石見銀山の開発秘話は、ちょっと物語めいていて好きです。
本格的開発は1500年代、博多の商人・神谷寿貞によるものですが、そのきっかけが出雲へ銅の買いつけにいく途上の日本海から、「山が光る」のが見えたというのですから、不思議です。
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これで日本国内の世界遺産は計14件となりました。すでに登録されている13件については、6年生はもう学習済みですね。
今年、女学院などの時事問題で出題される可能性がありますから、覚えておきましょう。
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実は、国内には他にも、世界文化遺産に推せんする正式候補「暫定(ざんてい)リスト」が8つあります。
「平泉(ひらいずみ)―浄土思想を基調とする文化的景観」
「武家の古都・鎌倉」
「彦根城」
「小笠原諸島」
「富士山」
「富岡製糸場と絹産業遺産群」
「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」
「長崎の教会群とキリスト教関連遺産」
なるほどなあ、と思う場所ばかりですが、リスト入りから政府の推薦(すいせん)まで最低1年、登録決定までにはさらに最低1年半ほどかかるのだとか。
こういった遺産を大切に後世に伝えていこう、という意識を持ち、そして保全していくことも日本の歴史の一部なんですね。
(A)
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(編集部)
はい、第1回「時事問題へのファーストステップ・気になるニュース」をお届けしました。
「山が光る」ロマンチックですねえ。
光る岩として有名な、尾道の「玉の岩」をちょっと思い浮かべたりしました。
「講師のらくがきノート」、己斐教室S先生がひそかに記事をUPしてます。→「7月6日はサラダ記念日」
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