【問】
今年の6月17日~18日、イギリスのロックアーンに世界の主要国の代表が集まり、政治・経済・安全保障についての会議を開きました。
この会議を何といいますか。
【答】
主要国首脳会議(G8、サミット)
イギリスのロックアーンで開かれていた、主要国首脳会議が無事閉会しました。
主要国首脳会議は、1973年のオイルショックと、それに続く世界不況がきっかけとなっています。主要国の首脳の地位を「山頂」にたとえて「サミット」とも言われます。
第1回はフランスで開かれ、アメリカ・イギリス、西ドイツ、日本、イタリアの6カ国が集まりました。
その後カナダやロシアが参加し、合計8カ国になったためG8ともいわれます。
(EUの代表が参加していますが、「国」としての数には入れられていません)
この8カ国が持ち回りでホスト国(中心となって各国を招く国)となって毎年開かれ、次回はロシアのソチで開かれることが決まっています。
日本では1979年・1986年・1993年に東京で、2000年には九州・沖縄で、2008年には北海道の洞爺湖(とうやこ)で開かれました。
思えば、洞爺湖サミットのときも安倍晋三首相でした。
今年のサミットでは、安倍首相が日本の経済政策「アベノミクス」について、各国の首脳に説明しました。
日本の金融緩和(かんわ)政策が、国際的な通貨安競争を招くのではないかという懸念(けねん…心配)も一部の国から示されたようですが、一定の支持を取り付けたそうです。
たしかに、自国の通貨(貨幣)が他国に対して安いほうが輸出には有利なのですが、通貨の価値が下がるとインフレーションを起こして物価が上昇します。(6年生はちょうどこのタームで学習しましたね。)
各国が協力して経済政策を推し進めていくことが大切なのです。
18日の首脳宣言には、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)の速やかな締結(結ぶこと)を促す(うながす)ことや、拉致(らち)問題を含む北朝鮮の人権侵害に関しても明記され、また内戦が続くシリアに関しても、解決を目指す交渉を応援することや、人道目的でお金を支援することが明記されており、一定の成果があったように感じられます。
あとはこのサミット後に、各国がきちんと協力して、話し合ったことに関して実行していくのか、それぞれの国の国民が注目していくことが大切です。
(皆実教室M)