日本にいるコオロギの最大種です。気温が下がる夏の夜から秋に美しい声で鳴き、風情を感じさせてくれる虫の一つです。もっとも、「鳴き声」といっても、正確には前翅をこすりあわせて音を出しますので鳴いているわけではありません。(鳴くのはオスだけです)バッタの仲間は鼓膜をもった耳を持っており、コオロギでは前脚のつけねに耳があります。地面に近い方が危険を察知しやすいのでしょう。昆虫の耳は、ヤガでは羽のつけ根に、スズメガでは口器の根元、カマキリでは胸部のくぼみの中に、コガネムシでは頭部のつけ根に存在しています。生きものにとって、耳は脳の近くにある、とは限らないのですね。
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カテゴリー: ■いきものばんざい色は地味ですが、仰向けにしてやると、パチンといってはね上がる性質があり、子どものとき遊んだ人もいるでしょう。結構高くまではね上がります。音も大きい。何度もひっくり返すと疲れるのかあきらめるのか(笑)、少し休憩をとります(おそらく)。バッタやノミなど、はねる虫はたくさんいますが、背面ではねる虫はなかなかいません。ひっくり返ると起き上がれないものも多い甲虫の仲間の中では異色の存在です。種類も多く、大型で目立つ種以外はなかなか見分けが難しい昆虫です。昔はミノムシに色紙の紙片や毛糸でミノを作らせたり、カミキリムシにいろいろなものを噛み切らせたり、カブトムシが重たいものをどこまで引っ張れるか試したりと、けっこう虫で遊んでましたが、今の子どもたちは…どうなんでしょう。
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カテゴリー: ■いきものばんざい寄生虫としてよく知られている動物です。表面がクチクラでおおわれているため、乾燥すると本当に針金のようにカチカチになります。彼らがすごいのは、宿主を操ること。水の中で産まれたまだ数㎜のハリガネムシの幼体はカゲロウやボウフラなど(仮宿主)に食べられるのを待ちます。そして自分を食べたカゲロウたちがカマキリやコオロギ、カマドウマ(宿主)に食べられると、その体内で大きく育ち、30㎝ほどにまで成長します。そのあと何と! 水の中へもどるために宿主を操り、水辺へ向かわせるのです。操られたカマキリの脳からタンパク質が見つかっており、これが影響を与えているらしい…どうやってこんな能力、獲得したんですかね。
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カテゴリー: ■いきものばんざいバッタ目の中の、コオロギグループの仲間です。地中の生活に特化していて、特に前足が土を掘るために適した形になっています。力も結構強い。てのひらに入れておくと、何とか指のすき間を両前足でこじあけようとするその力の入り具合が楽しい虫です。一応、空も飛べます。しかも泳げます。その「ジー…」という鳴き声は、昔はミミズの声だと考えられていました。さて、ケラの前足の形は全く異なる種である哺乳類のモグラの前足とよく似ています。これは、同じような環境に置かれたときに似たような形に進化するというもので、「収斂進化」といいます。魚類のサメと哺乳類のイルカの姿が似ているのもその好例です。