【問】
今から200年前の1818年に亡くなった、日本で初めて正確な日本地図を作った人物の名前を答えなさい。
【答】
伊能忠敬(いのうただたか)
2018年は、江戸時代の測量家であった伊能忠敬の没後200年にあたる年です。彼は、日本で初めて正確な日本地図を作るという偉業を成し遂げた人物です。どのくらいの年月をかけて作ったか知っていますか? なんと、足掛け17年! しかも55歳から72歳までの間に全国を歩いて回り日本を測量、地図を作り上げたのです。歩いて日本中を巡ると考えただけでも気が遠くなりそうですね。しかも50歳を過ぎてというのですから、健脚であったに違いありません。
もともと伊能忠敬は商業を営んでいましたが、若いころから学問に興味があり、50歳で家業を長男にゆずったあと、江戸で天文学や測量術を学びました。そのあと幕府の許可を得て、自費で江戸~奥州街道~青森県にいたる道と北海道の海岸を測量しました。このころ幕府も正確な日本地図を必要としていました。なぜなら、ロシアの南下に備えて、蝦夷地(現在の北海道)の海岸線防備を強化する必要があったためです。幕府は忠敬の技術に驚き、全国測量を幕府の事業とすることにしました。そして、忠敬と忠敬の測量隊にこれを命じました。時代背景にも注目すると面白いですね。
ちなみに忠敬が歩いた距離は、地球一周ぶんより長いと言われています。
(己斐前教室N)