漢方薬でも知られる「冬虫夏草」は、蛾の幼虫に寄生するキノコの仲間です。
冬は虫で過ごし、夏になると草となって生えると考えられていました。
クモタケは、キシノウエトタテグモという原始的なクモに寄生するのですが、このトタテグモの仲間は面白い生態を持っています。
網を張らず、巣穴に近づいた獲物を飛び出してつかまえるのですが、この巣穴に泥やコケをはりつけた蝶番つきのふたをつけているので「トタテグモ」。
地面と区別がつかず、そう簡単には巣穴が見つけられません。
あれ? クモの話になってしまいました。
画像は広島市植物園で撮りました。
ついでにハチタケの画像ものせておきます。
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いきものばんざい(12)
カテゴリー: ■いきものばんざいイカやタコはアンモナイトやオウムガイと同じ仲間、頭足綱に属しています。進化の過程で殻を捨ててしまったと考えられていますが、イカはスマートな形で洗練されていると思います。
イカは非常に面白い生きものです。
瞬時に色を変えられますし、眼が非常に高性能で、脊椎動物と変わらないほど。
スミをはいて敵の目をそらすのですが、タコのスミとちがって広がらないので、煙幕がわりではなく、身代わりとなるものを作り出しているつもりらしい。深海性のイカの中には自分の体の中にスミをはき、暗闇と同化するなんてやつもいます。逆に発光バクテリアを体内で飼い、それを放出して敵の目をひき、逃げるものもいます。
いきものばんざい(11)
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カテゴリー: ■いきものばんざい【いつもしっとり両生類 ~サンショウウオ~】(有尾目サンショウウオ科)
オオサンショウウオは最大1.5mにもなる世界最大の両生類として知られていますが、他の種類は多くが20㎝以下と、かわいらしい存在です。写真はブチサンショウウオ。
幼生はエラで呼吸し、成体は肺と皮膚で呼吸します。カエルなどの両生類のからだがいつもぬれているのはそのため。
アホロートル(メキシコサラマンダー)を知っていますか。昔ウーパールーパーという名前で売られていました。アホロートルの顔の横にあるびらびらはエラです。このように、幼生の形態を残したまま成熟することをネオテニー(幼形成熟)といいます。人間もそうだという説もあるんですよ。
いきものばんざい(9)
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カテゴリー: ■いきものばんざいある夜、隣の家のあたりから大きな電子警報音が聞こえ始めたのですが、いつまでもやみません。何が起きたのか? とおっかなびっくり音源を捜してみると、クツワムシがいました。大きさ5~6㎝と、キリギリスの仲間では最大です。鳴き声も非常に大きく、「ガチャガチャ」と形容される大音響で鳴きます(最初クツワムシの声とは思いませんでした。捕まえたやつの鳴き声は私にはジリジリに聞こえました。ひょっとしてタイワンクツワムシなのかもしれません)。部屋の中で飼育するには覚悟が必要だとも言われます。
轡(くつわ…馬の口につける道具)を鳴らす音に似ているということからの名前ですが、各都道府県で絶滅危惧種、準絶滅危惧種に指定されているほど数を減らしています。動きも鈍く、飛ぶのも下手、したがって環境が急変しても移動、回復が難しいこともその原因になっています。私も捕まえたのは30ウン年ぶり。まだいたんだ…とほっとした夜でした。
いきものばんざい(7)
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カテゴリー: ■いきものばんざい【上向きと下向き ~ヘコアユ、チンアナゴ~】(トゲウオ目ヘコアユ科、ウナギ目アナゴ科)
水族館にいくと、面白い生態の魚がけっこう飼育されています。その中でも人気上位がチンアナゴです。体の下半分を砂を固めた穴に入れ、上半身だけを水中に出している姿がとてもかわいい魚です。しかも群れで同じ方向を向いているので一層ユーモラスです。水流にのって流れてくるプランクトンを食べているので同じ方向を向いているというだけなのですが、でもなんだか楽しい。何か注目しているように見えますもんね。人生、じゃない魚生、常に直立しているように見えます。
逆に頭を下に泳ぐ魚として有名なヘコアユ。縦になっているのはウニの仲間ガンガゼの針の間に頭をつっこんで針に擬態しているからだと考えられています。頭を下にしとけば、ウニの針に守られて安全ですもんね。
一緒にうつっているちょっと派手な細長い魚は、オイランヨウジウオです。
いきものばんざい(5)
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カテゴリー: ■いきものばんざい【目でだませ ~ジャノメチョウ~】(鱗翅目タテハチョウ科)
羽に目玉模様のあるチョウやガを見たことはありませんか。中にはヒメウラナミジャノメのように、やたらたくさんの目玉模様を持つものもいます。識別が大変…。
あの目玉模様の働きについては、いろいろな研究がなされています。最も多く知られているのが、鳥が目玉模様をおそれる、というものです。これは実験で実証されています。よく畑などにも鳥よけの目玉模様のついた風船がありますね。中にはフクロウチョウのようにでっかい目玉を持つものもいて、なるほどとうなずけます。小さい目玉模様は攻撃をそこに向けさせる効果があるということで、大切な頭部などを攻撃から守るのではないかといわれています。チョウの幼虫も偽の目の模様を持つものも多いですね。